コラム
「90年代より前は、地方の葡萄畑では除草剤がたくさん使われていて、私たちも農薬を使って雑草を枯らしていました。今は、[オーガニックの]葡萄畑はとてもカラフルです・・・たくさんの草木や植物に溢れています。」(葡萄畑管理者のグレゴリオ・マウレン氏)
これを実践する方法はただ一つ、コンスタントにワインをテイスティングすることです。アドルフォはほぼ毎日、仕事中にテイスティングをしています ― 瓶詰めされたワインだけでなく、セラーで寝かされている樽やタンクの中のあるワインも。
写真にある巨大な自転車は、ワーカーたちへのもう一つのオマージュ。私たちを見てのとおり、この自転車に上るのはとても楽しいです。(写真左:コラム著者、アマンダ・バーンズ/写真右:コノスルのブランドマネージャー、マリア・ノエル・アロンソ)
海岸に近い場所にあり、早朝は海から発生した分厚い霧が葡萄畑一面を覆って葡萄を冷やし、日中は暖かな日差しが降り注ぎます。夕方になると沿岸部から吹いてくる冷たい風が再び葡萄畑一帯を冷やし、夜を迎えます。
この暖かな日差しと冷涼な気候の組み合わせが、ワイン造りに理想的なのです。
ワインのグレードや品種によって異なりますが、熟成期間は数か月から数年です。イメージしたアロマを得たり、最適なレベルに酸化熟成させるため、コノスルではそれぞれのワインごとに新しい樽と古い樽を使い分けています。
ナチュラル・ペスト・コントローラーとして活動するガチョウは、コノスルのワイン造りに欠かすことの出来ない重要な役割を担っており、葡萄畑がオーガニックであり続けるための大きな力になっています。
その後、コノスルは世界最大級のピノ・ノワール生産者となり、世界で最も成功したピノ・ノワール生産者としての道を歩んでいます。
選別された果実はベルトコンベヤーで上の階へ運ばれ、ステンレスタンクの中へ投入されます。ここで発酵が始まり、葡萄がワインになるための旅が始まります。
※このコラムは、2016年4月22日付でイギリスの大手一般新聞「ガーディアン」に掲載された記事(無料)を本ウェブサイト向けに訳したものです。元記事はこちら。
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投稿日:2016年5月2日